大成建設の歴史と現在について jupite, 2021年11月12日2024年11月10日 最終更新日 2024年11月10日 by jupite 大成建設は東京の新宿に本社所在地がある株式会社で、1873年に創立された大倉組商会にルーツがあります。 後に、渋沢栄一を始めとした実業家の手により有限責任日本土木会社が設立され、紆余曲折を経て1946年に現在の大成建設株式会社が誕生しました。 前身の株式会社大倉組は、1893年に大倉喜八郎が創設した大倉土木組が元で、日本土木会社の事業を継承して設立された会社です。 1911年に株式会社大倉組が合併を行い、株式会社大倉組土木部という名前になりました。 その6年後の1917年に分離され、株式会社大倉土木組が発足しています。 1920年に日本土木、1924年に大倉土木と改称して、1946年に現在の社名に落ち着いた形です。 目次1 社名から大倉の名前が外れた理由2 5大スーパーゼネコンの一角を担う企業3 海外にも進出して技術提供や工事で実績を残している4 水質浄化材の開発にも取り組んでいる5 大成建設株式会社は従業員数が1万5千人に迫る規模6 まとめ 社名から大倉の名前が外れた理由 社名から大倉の名前が外れたのは、1928年に創業者の1人の大倉喜八郎が亡くなったことが大きいです。 以降は、1949年に社員株主制度が実現したことで非同族化が進み、株式市場の上場という流れとなっています。 ちなみに1957年に東京証券取引所に上場を果たしていますが、これは建設業界で初のことです。 上場を機に本社を移転、その後も順調に経営が続けられています。 大成建設株式会社は日本を代表する大手総合建設会社の1つなので、手掛けてきた建物の数が多く、影響力も計り知れないです。 事実、日経平均株価を構成する銘柄に位置づけられていますから、注目度が高くて重要な企業と見られているのは確かです。 5大スーパーゼネコンの一角を担う企業 いわゆる5大スーパーゼネコンの一角を担う企業で、大倉財閥系の流れを汲む存在感のある会社です。 実はスーパーゼネコンの中では唯一の非同族会社で、財閥解体の際に社員投票を行ったり、社員株主制度の導入を決めた先見性のある企業でもあります。 上場企業でありながら社員の企業というイメージが強いですが、現場においても社員の声が通りやすいといえます。 社名の由来は創業者の大倉喜八郎の戒名で、大成院から取られています。 つまり、社名から創業者の名前は外れましたが、創業者にまつわる文字を入れることで、繋がりや敬意を示しているわけです。 得意分野はスーパーゼネコンということもあり何でもこなしますが、特に実績の多い超高層ビルやスタジアムなどの大規模な建築や土木工事が得意です。 他にもダムを手掛けていますし、トンネルや地下鉄にも携わっていますから、人々の生活に欠かせないインフラを担い社会を支えています。 海外にも進出して技術提供や工事で実績を残している 一方では住宅も手掛けていますから、公共性の高い建物や建築物だけでなく、一般向けの建物でも注目を集めます。 住宅は機能を高めたものを手掛けているので、その分野における注目度が高いです。 日本国内で実績を積み上げている老舗企業ではありますが、海外にも進出して技術提供や工事で実績を残しています。 海底トンネルや海峡海底トンネル、ドバイの超高層ビルまで手掛けているので技術力は本物です。 アラブ首長国連邦においては送水管の建設を行い、大規模な整備に従事したことで評価が高まりました。 事業展開に積極的で、強みを活かした活躍を見せていますから、大成建設株式会社はまさに波に乗っているといえるでしょう。 欧米の大手建設会社と競り勝って受注してきた実績もあるので、国際的な競争力も高いことが窺えます。 水質浄化材の開発にも取り組んでいる 大規模な工事に自信がある総合建設会社の大成建設株式会社ですが、近年は環境対策事業にも力が入ります。 土壌浄化における市場ではトップクラスの実績を誇りますから、この分野でも注目を浴びています。 水質浄化材の開発にも取り組んでいるので、土壌だけでなく水質を改善する貢献にも期待が掛かります。 これまでに施工してきた物件で有名なものには、兵庫県の明石海峡大橋や東京の浅草寺風神雷神門、大阪城ホールや大手町タワーなどが挙げられます。 北は北海道から南は九州に至るまで、日本全国に広く知られる建物を残し続けています。 海外では東南アジアを中心に、台湾やシンガポールの受注実績もありますし、アメリカでも天文台を建設した実績が存在します。 大成建設株式会社は従業員数が1万5千人に迫る規模 大成建設は従業員数が1万5千人に迫る規模で、売上高は1兆5千億円以上と桁違いです。 主要株主は信託銀行などの銀行揃いですから、それだけ銀行系の影響力を受けている形です。 子会社には道路や空港、レース場などを主に手掛ける企業と、不動産開発や賃貸事業を行う企業があります。 ビルやトンネル、住宅だけでなく道路を造ったり不動産経営にも精通していますから、改めて総合的な巨大企業だと分かります。 もはや日本になくてはならない企業なのは間違いなく、この企業抜きに日本のインフラを語ることはできないでしょう。 それくらいに存在感や影響力がありますし、働いている従業員も役割を自覚して、責任ある仕事に従事しています。 まとめ 従業員の間でも評判の良い企業で、独自性の強みを持つ若い人も活躍できる、社会貢献の実感が得られる企業と評されます。 女性にとっても働きやすく、自分らしく働ける環境が整っていますから、就職希望先の人気が高いのも納得です。 ビジネス